無事にメープルサイダーの商品ができました。一番少ないロットの製造です。
作業小屋にサイダーの箱が100箱。はじめまして!九州から来ました。そして、ど~~~ん!と居座りました。
箱を開けてみます。いました!いました!
1本手に取ってみます。「かわいい!」小さな瓶にメープルの葉が1枚。私の描いた葉っぱがラベルに。デザインは、わたしの一番好きな仕事ですから人には頼みません(笑)。商品開発で一番好きな仕事。商品ラベルデザイン。6次化のここが好き!自分でつくったという実感を味わえるのです。でも、自己満足にならないように注意は必要です。
ラベルがないとなんだかわからない「ただの水?」ですが、そこにラベルが付くと、あら不思議!メープルサイダーに変身です。
商品を通して、お客様に伝えたい「コト」はたくさんあるのですが、なるべくシンプルに、ここだけは!という文言で、
さらにこだわりは、
保存料・着色料は一切使用しておりません
そして、
原材料名:砂糖
を使用したこと。人工的につくられる液糖は単価も安く、甘さも砂糖の約400倍もありますが、私は人工的につくられた液糖が様々な理由で使いたくなかったので、値段は高くなってしまいますが砂糖(グラニュー糖)を選びました。
1本、試しに飲んでみました。普通に市販されているサイダーよりは甘さを控えましたが、わたしには少し甘いかなあ?という感じがしました。
いろいろな方に、試飲していただき、いろいろな集まりに無償でお配りしました。
そして、まず、西会津の道の駅にデビューさせました。いよいよ、デビューさせた新商品の「評判」が気になります。
当初から評判はまあまあいい感じで、無料で差し上げた方からは、ビンも部屋に飾っていますと嬉しいお返事もいただきました。さらに、耳を澄ましてみると「少し甘いなあ」の声が届いてきました。あれ?おとなりのまさこさんと同じ環境で同じくらいの年齢の方なのに・・どうして?と疑問を持ちました。
家に来てくださる業者の若い男子にも飲んでもらいました。
「少し、甘いですねえ」
「少し、甘いですか?」
「ですね・・・」
若い男子にも飲んでもらいたいですから、即!組み立ての変更を決定しました。ここら辺の高齢者の方で、少し甘いな~は男性の方だったのでしょう。
2回目の製造分からは甘さをさらに控えてもらいたいと伝え、試作を数回送っていただきました。
最終的には、普通のサイダーの約3分の2の甘さになりました。そこで
甘さ控えめ 後味スッキリ
のコピーを付けました。
だれのためにその商品をつくるのか?が、いつも、私の最優先の課題です。そして、どうしてそれをつくる必要があるのか?ということも重要です。そして、販売戦略はいくつもの武器(戦うのは好きではありませんが)を仕込みます。商品へのこだわり・商品の科学的根拠(成分分析や安全性の検査など)・キャッチコピー・ポスター・POPなど。安心・安全でおいしいのはもう武器ではありません。当たり前のことのようです。私の戦略には、
「人のつくるものはつくらない」
というものがあります。
「わたしたちは、わたしたちの食べたものでできている」
これは、食品をつくる私にとって、いつも心がけていることです。人様の体の中に入るということをいつも第一に考えています。
このことは、また、後日、お話しできたらいいなと思います。
おかげさまで、専属モデルさんはメープルサイダーを大好きになってくれた孫です(笑)
やはり、1番嬉しいことは孫が、メープルサイダーを大好きだということです。
さらに、私の94歳になる父もおいしいと飲んでいます。夏には、朝の散歩の後の1本です。イタヤカエデ樹液の成分分析をし、ミネラル分が豊富だということがわかりましたから、高齢の父の健康につながれば嬉しい限りです。
話を商品に戻します。2年前と1年前では、商品の組み立ても変わります。お客さまのニーズに合わせて、サイダーたちも進化していくわけですね。
商品開発は、試作~試作~試作~
(与作じゃないよ)
そして、いったんは商品完成しますが、そこが終わりではないなとつくづく感じます。
つづく
(文責 佐藤昭子)