メープルサップ(樹液)を採取できた1年目。やった~!とれた~!できた~!
新しいことに挑戦して、成功したときは、本当にうれしいものです。
人生で、初めての樹液の採取です。
樹液採取の研修をすると決めた日は3月7日、主人のお誕生日でした。東日本大震災後いろいろなことがありすぎて・・・あれから2年。
縁側カフェのオープンはバレンタインディーの2月14日でしたから、翌月に入ってすぐでしたし、少しバタバタ。でも、どうしても、国産のメープルシロップがほしくて・・・まだ、雪が深い山形県金山町へ。
ホットケーキにかけるメープルシロップを求めて!いざ、研修!
研修という名のミニ旅行に主人と出かけたときに、なんだか、きっと何かいいことがありそうだなと感じていました。
福島県の空気はあの日からとても重苦しいものとなり、県外に行くだけで空気が違うことを感じ、気が休まるというか、逃れられるというか、同じ日本なのに、不思議だなあと感じました。
研修を終え、西会津に戻り、教えていただいた道具の準備をして、教えていただいたとおりにイタヤカエデに仕掛けをして、1週間待ちました。主人が嬉しそうにタンクを抱えて戻ってきたときには、樹液がちゃんと入っていて感動しました。
この樹液をすぐに大きな鍋に移し、薪ストーブで静かに煮詰めました。作業は4日かけました。どんどん、水分は蒸発し、メープルシロップになりました。糖度計で66になるまで煮詰めて完成です。
1年目は500mlしか作れなかったので、モニタリングにメープルシロップを出すことはやめました。検査に必要な検体の量は500mlだったからです。
近所の方や、訪問された方に、樹液を煮詰めた甘いシロップを振舞って、すぐになくなってしまいました。嬉しい甘さでした。優しい甘さでした。大自然の恵みに感謝しました。
順調にメープルシロップができた1年目。来年は、さらに樹液をたくさん集めるぞ~!ということで、イタヤカエデなら山にあるというTさんに樹液の採取をお願いしました。Tさんの山には、イタヤカエデがたくさんありました。
Tさんの山には、とても珍しいチョウチョが生息しているのですが、もしかしたらイタヤカエデの樹液と関係しているのかもしれません。農林業は、なんだか、ロマンチックでもあります。
さて、2年目の3月末、順調に樹液が採れたという電話をいただき、樹液の入ったタンクを軽トラに乗せ、山道を下りました。タンクの数は10個です。
雪の残る山道を慎重に下り、家につきました。タンクを下して・・・そのまま、常温でおいていました。すぐに、煮詰めなかったのです。数日後、さて、煮詰めるか・・・あれ~?あれれれれ~!腐敗している・・・くさい!あの、サラサラの透明の樹液が、どろどろしていて、透明ではなくて・・・澱んでいるではありませんか・・・・あああああああああああああ~
失敗から学びました。樹液は、採取後は0℃以下で保存。雪の中にぶち込んでおくこと。さらに、4日以内に熱処理すること。そして、煮詰めないものは、煮沸して瓶詰めにしておくこと。そうです。そういうことなのです。
1年目は、採取してすぐに煮詰め始めましたから、常温で放置していなかったのです。1年目に常温で放置していれば、1年目に大失敗をしていたのですが・・・。
石の上にも3年という諺がありますが、確かに物事は3年たたないと・・・ま、3年たつと見えてくるというか・・・
みなさんも、油断しないでくださいね。
最低でも、3年は・・・かかりますから・・桃も栗も3年?・・・柿8年?人間の子どもたちは20年?
あなたのつくっている作物は何ですか?これから何年かかりますか?今、何年目ですか?
1年目でうまくいったとしても、2年目は、油断大敵ですからね!
つづく
(文責 佐藤昭子)